MAD16-U
主な特徴
■片側16BAを搭載したミドルハイモデル
■電気的パッシブフィルターを廃した独自のMADコンセプト
■3Dプリンタにより出力された装着性を考慮したシェルデザイン
■フィンランド製デザインアクリル樹脂を切削した美しいフェイスプレート
■取り回しに配慮した軟銅線ケーブルを付属
製品概要
MAD16-UはAmbient AcousticsのMADシリーズにおけるミドルハイを構成するモデルです。
片側16個のBAドライバーを搭載しており、同社独自のノンクロスオーバーコンセプトである「MAD」デザインにより、全ての音域で破綻のない融合した音を実現したハイエンドイヤホンです。
低域用×4、中域用×8、高域用×4の3way構成で、帯域分割には電気的パッシブフィルターが使用されていません。
また、フラッグシップモデルであるMAD24-Uと同一の技術が用いられており、その圧倒的な情報量はAmbient Acousticsの哲学を具現化しています。
当初カスタムIEMとして誕生したMAD16ですが、製造に3Dモデリング及び3Dプリンタを導入することでユニバーサルモデルの生産が可能となり、MAD16-Uが誕生しました。
MAD16-Uに搭載される主な技術特徴
■MAD
MAD(Main Audio Destination)は、Ambient Acoustics社のノンクロスオーバーコンセプトです。
周波数帯の分離機構に一般的な電気的なパッシブフィルターを使用せず、物理的なアコースティック設計によるクロスオーバー設計を採用しています。
各ドライバーの周波数特性の自然な減衰
音響回路(音導管)にさまざまな音響負荷を用いることによる周波数帯域の分離
ANOR (Acoustic Notch Resonator)※後述による音響的なノッチフィルター
これらの設計により、コンデンサーやインダクタンスを使用することによる悪影響を回避した上で周波数帯の分離を可能とし、全周波数帯域におけるインピーダンスと電気位相のリニアリティの向上を実現しました。
その結果、MADシリーズ全モデルの特徴として音の「まとまり」と「融合性」を高めることが可能となりました。
■ANOR(アノール)
独自の音響フィルター「ANOR」は電気的なクロスオーバーの役割を果たし、不要な周波数をフィルターで除去する上、人間の外耳道 (外耳道の第2屈曲部以降) によって生成される共鳴を使用してゲインを自然に補正する、Ambient Acoustics社独自のリジェクト型音響フィルターです。
■LEP
カスタムモニター向け位相・インピーダンス補正技術であるであるLEPは、2013年に同社の製品に導入されました。
LEPは、バランスド・アーマチュア・ドライバーのリアクタンス素子の位相特性やインピーダンス特性の補正し、「カスタムモニター」を全使用周波数帯域でリアクティブ負荷からアクティブ負荷に変換します。この技術により、インピーダンスと電気的位相曲線の直線性を高めることが可能となり、ひいては再生機器の回路がモニターの最終的な振幅・周波数特性に与える影響を低減し、音の自然さを向上させることができます。
■SOER(ソアー)
過大音圧補正技術。
低音の深みと品質を犠牲にすることなく、長時間大音量でモニターで音楽を聴く際に音響外傷が発生する可能性を低減させます。
■高品質なケーブルを付属
本体は0.78mmの2Pinコネクタを採用しており、、音質を優先した高品質ケーブルを付属しています。
■付属アクセサリー
内容:各種イヤーチップ(S・M・Lサイズ)、4.4mmバランスケーブル、専用レザーケース、ドライカプセル、クリーニングツール
■製品仕様
Model : MAD16-U
ドライバー数(片耳) : 16BA
ドライバー構成 : 4Way(低域用×4、中域用×8、高域用×4)
クロスオーバー設計 : MAD(ノンクロスオーバー)
周波数特性 : 10Hz~22kHz
感度(100Hz): 118.6dB/mW
インピーダンス(100Hz): 2.5Ω